親鳥とは、若鶏が成長したもの。卵を産んだことのある鶏のことです。
昨今、一般的に鶏肉といえば「若鶏」が主流で、スーパーマーケットの陳列棚に並んでいるのも「ブロイラー」という品種の「若鶏」の肉です。
鶏肉は「飼育日数が長ければ長いほど肉の旨みは増す」という法則がありますが、「柔らかい肉質を好む」習慣と、飼育にかかるコストから「若鶏」が流通のメインの座を占めています。
しかしながら、鶏肉好きな方々の間では「昔食べたような硬くて旨い鶏肉」「なつかしい味の鶏肉」を望まれる人が少なくありません。
鶏肉のことを「かしわ」と呼びますが、今でも中国地方や九州地方では「親鳥=かしわ」であり、若鶏のことを「かしわ」とは言いません。
親鳥の肉は若鶏のようにやわらかくありません。しかし、噛めば噛むほどコクと旨みが出てくる味わい深いものです。